2019年12月1日に開催された大阪マラソン2019を走ってきました。
2週間前の神戸マラソンで左足親指の爪を痛めましたが「爪がはがれても走り切る!」という覚悟で出場しました。
ふがいないレースでしたが、レポートを書いておきます。
左足親指の爪下血腫
神戸マラソンを走った時にシューズの紐の縛りが緩かったのか、後半指がシューズに当たり、爪の中が出血しました。
ネットで調べると「爪下血腫(そうかけっしゅ)」という症状らしいです。
ジンジンとした痛みに我慢できず、整形外科で血を抜いてもらったのが神戸マラソンの8日後。
爪の真ん中に穴が空いているのがその跡です。
病院に行くのが遅かったようで血は抜ききれず、「7:3の確率で爪は剥がれると思っておいてください。」と先生に言われました。
先生には大阪マラソンに出ることは言ってなかったので、日常生活を想定してのことでしょう。
普通に生活していて7:3で剥がれるなら、フルマラソン走ったら9:1か10:0で剥がれるやん!と爪が剥がれることは覚悟しました。
血を抜いてもらって痛みは少しマシになったものの、走るどころか、歩いても痛い。
もう、一歩一歩が痛いのです。
これで42.195キロ走ると何万回痛い思いをするのか?と考えるとゾッとします。
しかし、爪がはがれても死ぬわけじゃない。シューズが血で染まるくらいだろ?
と考えて、シューズは使い古したホカオネオネ(HOKA ONE ONE)のマッハ(MACH)で走ることにします。
棄権することは考えません。
ホカオネオネのマッハは厚底なのに軽いシューズで気に入っています。
あいの土山マラソン2018で自己ベストを出してからフルマラソンはすべてこれで走ってきました。
目標タイム
神戸マラソンで失敗した3:10切りに再び挑みます。
懲りません。
3:10切りという自分が今一番目指している目標を掲げないと42.195キロ走っている間の痛みに耐えられそうになかったのです。
1キロ4分20秒から30秒の間で走行する計画です。
スタートから30キロ
- 爪はキネシオテープで固定。
- Aブロック後方に並ぶ。
- スタート直前、どこかからまるめたポンチョが飛んできて私の右ほほをクリーンヒット。イラッとするが、「脳を使って無駄なエネルギーを消費してはだめだ。冷静になろう。」と引きつった笑顔でやりすごす。
- ロスタイムは1分弱。
- さすが大都市マラソン。人が多くて走りにくい。3:15のペーサーの後ろにいたが、なにかの拍子に前に出てみると人が少なくて走りやすくなった。
- 設定ペースに乗れたのは3キロくらいから。
- 5キロすぎ、心拍を見ようと時計の表示を切り替えようとしたところ、誤って停止ボタンを押してしまう。焦る。すぐに再開ボタンを押せばよかったものの、また誤って停止させてしまい計測が終了してしまう。6キロから改めて計測をスタートさせる。手元の時計では今のペースだけを確認し、累計タイムは5キロごとのコース上の時計で確認することにする。
- 8キロくらいだったか、左足拇指球の下がチクチクと痛い。この痛みにかき消されて親指の痛みが気にならなくなる。
- 直射日光が当たると暑い。ビルの日陰に入る冷える。アームウォーマーを上げたり下げたりしながら巡航。
- 30キロ地点で貯金は44秒。抑えて走ってきたからこんなもんだろう。このペースを維持するだけで3:10切りはできる。大丈夫。とその時は思っていた。
30キロからラスト
- 33キロくらいから1キロあたりのラップが4分30秒を超え始める。
- なぜだ?心拍はまだ大丈夫なのに。足が股関節辺りから動きづらい。
- 38キロくらいからは1キロ5分を超え始める。長い、あと4キロがあまりにも長い。
- 左足の痛みはすっかり忘れていた。ただただ早くフィニッシュゲートが見えてほしい。
- 40キロ付近では1キロ6分弱までペースダウン。神戸マラソンから2週間の間隔では自分には荷が重すぎた。35キロまでに抜いたランナーにどんどん抜かれていく。気持ちがどんどん落ちていく。。。
- 3:15のペーサーさんに抜かれる。「この辺りのみんなはまだ3:15切りできるよ!」と励まされるが、足は動かない。
- あと1キロ。たくさんの応援の人がいるのに、こんな走りで情けない。申し訳ない。フィニッシュゲートはいつになったら見えるんだ?本当にゴールはあるのか?
- あと200メートルくらいか、フィニッシュゲートが見えた。セイコーの時計は3:15台を表示している。最後の力を振り絞ってスパートするが、誰も抜けない。
- 3:15台でゴール。コースを振り返り、お辞儀をする。後半ほんとうに辛かったが、走らせてもらったことに感謝。
ゴール後
スタッフの方に「ありがとうございます」と元気に声をかけたり、ハイタッチしながら、フィニッシャータオル、メダル、ドリンクなどを受け取ると、「まだまだ余裕ですね!」と声をかけられました。
足は動きませんが、上半身は元気だったのです。
靴下をぬぐと、爪は剥がれていませんでしたが、病院で開けてもらった穴から出血していました。
親指よりも、拇指球の下に大きな水ぶくれができていました。
チクチクと痛かったのはこれだったのです。
親指をかばって走ったために、いつもあまり使わない拇指球下に負荷がかかったのかもしれません。
終わりに
大阪マラソン2019はコースが新しくなって沿道の応援が更に増えていると感じました。
旧コースでは、南港大橋を渡った後の応援が少なかったのですが、新コースではどこも応援でいっぱいです。
スタッフ、ボランティア、応援の皆様、ありがとうございました!
また来年も出れたらいいな。
私事ですが、大阪マラソン2019でちょうど20回フルマラソンを完走しました。
記録は停滞中ですが、「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」という高橋尚子さんが好きな言葉を思い出し、もう少しランニングを続けてみようと思います。
では、みなさん、今日も良いランを。
おしまい。